ミラーボールのある生活

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一番おいしい駅探し 3

おいしい駅探し第三弾。
少し間が空いてしまったけれどまだまだ作りたい駅はたくさんある。
大学時代の恩師に話してみたら北海道の駅をおすすめしてくださったので、今度地方版ということでそれも料理したい。
 

ルール

今回も恒例のルールで料理していく。 
 
  1. 駅名を料理にして、そのおいしさを調べる
  2. 駅名はひらがなに開いてから料理にする
  3. 今回は「駅名」だけを料理にするので、その駅周辺の雰囲気とか名物とかは盛り込まない
  4. 食べられないようなものは作らない(食材はむだにしない)
 

ルールを確認したところで、早速今回の一駅目。 

汐留

ひらがなに開くと「しおどめ」。

漢字の時よりも下に重心が来ているからなのか、少しどっしりした感じがする。

そんなしおどめは料理にするとこうなった。

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初めての飲み物駅

 

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本当は夜に作りたかった

 
まずしおどめの「しお」、これはやはり「塩」に落ち着いた。なのでグラスの縁をレモン汁でなぞって塩をつけた。「しお」がそのまま「塩」になったと言うよりも、見ていたら「しおしお」とか「しょっぱい」が浮かんできたので塩にした部分が大きい。
次に「ど」。「どろどろ」「どくどく」というように、少し粒の大きい個体混じりの液体というイメージが湧いてきた。そこで、粗めに切ったパインを底に沈めてみた。これは本当ならゼリーなりなんなり重さのある形にして沈めるのが良かったのだろうなと思う。写真を撮り終わる頃にはこの「ど」の部分が浮き上がってしまって「しおどめ」ではなく「どしおめ」状態になってしまっていた。
最後に「め」の部分はなんとなく甘い気がした。「愛でる」のめでもあるし、「とちおとめ」などめで終わっている甘いものが浮かんだのも原因の一つだろう。しかしその反面強そうな響きも持っている。叱りつける時の「めっ」、「進め」など命令形の「め」。だから甘くて強い、そして外見の「しお」っぽさに惹かれて買った青いリキュールを原液で注いだ。アルコール度数は確か15%を超えていたはずだ。
 
「しおどめ」の味は、最初ダイレクトにしょっぱくって、そしてその後リキュールの甘みとパインの酸っぱさが追ってくるという目まぐるしい味だった。写真で伝わりやすいようにたくさん塩をつけたけど、もう少し量を減らした方が良かったかもしれない。
でもおいしい。ちょっと毒々しい色のお酒だけど甘くてするする飲めてしまうし、塩とパインが酔いすぎないようにセーブしてくれるような気がした。
まだリキュールが少し残っているので塩少なめ、パインはゼリーにしてもう一度作ってみようと思う。
 
次はこの駅。
 

日暮里

 
「ひぐれざと」と読むとまた違った響きになるし個人的にはその方が好きだけど、今回は普通に「にっぽり」読み。
こんな料理になった。
 

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見た目だけではなんだかわからない料理

 

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寄ってもよくわからない

 
この料理はいたってシンプルで、「にっぽり」以外の名前で呼ぶなら「たくあんのクリームチーズ和え」。
粗めに刻んだたくあんをクリームチーズで和えている。
まずは何と言っても「にっぽり」の「ぽり」。これは食感を表す語に違いない。そう思って、ぽりぽりした漬物を最初に選んだ。しかも今回の場合ただの「ぽり」ではなく「っぽり」と、より食感が軽く小気味よい音になっている。なので固すぎないものがよく、野菜スティックや山牛蒡はぽりぽりはしているけれど軽くないので違うなと思った。きゅうりのキューちゃんは食感の軽さとしてはいいけれど「ぽり」ではなく「ぱり」に近いので除外。そんな風にして最終的にたくあんになった。
頭の「に」は粘度が高そうだと思った。「にちゃにちゃ」「にんまり」「にたにた」そんなところから。だから濃厚で多少の粘り気を持っていて、たくあんと喧嘩しなさそうなクリームチーズを選んだ。
 
素材が二つとシンプルなのでどうなるかなと思っていたが、これもとてもおいしかった。
クリームチーズの濃厚さをたくあんがいい感じにカットしてくれるのでそのまま食べてももちろんよかったけど、思いつきでリッツにのせてみたらものすごくおいしいおつまみになった。
パーティに出してもよさそうだし(そんな機会はないけど)、塩気が強すぎる漬物を作ってしまったときなんかにもいいかもしれない。
たくあんを刻みすぎると「にっぱり」になってしまうからそこだけ気をつけて、これもまた作りたい。
 
三品目。
 
千川
 
前の二つと違って、千川には行ったことがない。どんな駅なのかわからないけどどうせ駅や街のイメージを反映するものでもないし、むしろ知らないくらいが一番楽しいかもしれない。
「せんかわ」、これもお酒のつまみになってしまった。
 

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焦げ目がいい感じに出たと思う

 

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よく見ると脂がわかる

 
「せんかわ」は見るからに酒飲み向きだ。
成人女子にとって「せん」で始まる四文字のひらがなワードといえば「せんべろ」。あと「せん」と言えば、熱燗を作るときの「湯せん」も浮かんでくる。そんなところから、「せん」はなんとなくお酒っぽいと思った。
また、「せん」はしゃきしゃきした感じも持っている。千切りのせん、線のせん、繊維のせん。
そして「かわ」。元は「川」だけど、「かわ」とひらがなにすることで一転して焼き鳥の「かわ(皮)」を連想させる。
ということで、鶏の皮をかりかりに焼いて、そこに千切りにしゃっしゃっと刻んだみょうがをのっけた。味付けをすると「せんかわ」のシンプルな響きが失われてしまうような気がしたので鶏の皮にちょっと塩を振っただけ。
 
今回一番のヒットがこのせんかわで、鶏皮から出た脂が口の中でいい具合にみょうがをしんなりさせて、後にもたれない感じですっと飲み込めるおいしい料理になった。脂分があるのでさすがにこれだけを永遠に食べ続けられるような代物ではないが、お通しはいつもこれだったら素敵だなと思うレベル。日本酒に合いそうだなと思う。
また、これ単体ではなくサラダの上にトッピングして使うのもいいかもしれないと思った。
 
今回の3駅は金曜の夜に作りたい3品になった。
多分まだまだ金曜夜向きに作れる駅はあるだろうし、2杯目3杯目はどうせなら別の駅にしたい。
 
次はどこの駅で晩酌しよう。